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こころの法話集063

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お話063

胸の前に合掌すれば

福井市田原二丁目・法円寺住職 細江乗爾

気づかない道

「蛇の道はへび」ということわざがございます。いつも通り慣れている道は、よく知っているという事でしょう。しかし、困ったもので、よく知っているだけに、かえって、その道が間違った道であっても、なかなか、それに気づかない、という事が起こるものでございます。
人みな、そらぞれに自分に都合の良い道を作りまして、時には道を踏みはずし、時には何を血迷ったか、反対方向へ突っ走る事さえ少なくないようでございます。私たちは思い思いに自分の気の合うた道を歩んでいるのですが、考えてみると、それはしょせん、暗がりの中をさまよいながら歩いているようなものでございます。夜が明けてみないことには、どちらえ向かっているのか、はっきり方向が定まっていないのではないでしょうか。
さて、それでは果たして人生の軌道に沿うた本道とは一体何でございましょう。私たちは自分のつくった道の外には、道はもうないと考えがちですが、ちょっと待ってください。まだあるようでございます。もっと通りやすい、立派な道があります。ただこの道は、気づかずにいる人が何と多いことでございましょう。

お話063

その道というのはもちろん、私が考えたものでも、つくったものでもございません。この道は、私の方からお願いしたのでもなく、また探し求めた覚えもないのに私のために、とうから用意されてあったのです。
私にとっては、思いがけない事なので、つい気づかずにいただけのことで、この私が人間として生きるためには、ぜひなくてはならない道なのです。この道は、そっと胸の前に手を合わせることによって見えてくる道だと思うのでございます。

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