現代風の家具調モダン仏壇 仏具の通販

こころの法話集109

お話108 トップ お話110

お話109

人生当たり前の連続

坂井町御油田・演仙寺前住職 多田淳政

喜びの種

私たちの人生は、なかなか自分の思い通りになるものではありません。したがって、毎日が喜びどころか、不平やら愚痴やらで日を送ることが多いようですね。
しかし、自分の思い通りにしたいというのは、大抵、自分勝手の望みであって、そんなことが何でもかなえられたら、それこそ大変です。そういう自分勝手な心を反省することこそ、大切なのではないでしょうか。
実は世の中には、喜びの種も不平の種も、いっぱい転がっているはずです。その中で喜びの種の方は少しも拾わないで、不平や愚痴の種ばかり拾っているのは何と情けないことでしょう。
因幡の源左さんが、ある日夕立に出会って、びしょぬれになって、たんぼから帰ってきた時、お寺の住職さんが「じいさん、大変だったのう」と声をかけたら、源左さんは
「ありがとうござんす、御院さん。鼻が下に向いているでありがたいぞなあ」と言ったそうです。

お話109

鼻が下を向いているのは当たり前のことです。しかし、雨のしずくが鼻に入らぬのです。この当たり前がありがたいのです。手足が動くのも当たり前、呼吸出来るのも当たり前、ご法が聞けるのも当たり前でありましよう。
しかし、この当たり前が実は大変なことなのです。当たり前のことを喜ぶことの出来るところにこそ、本当の人生が発見されるのではないでしょうか。

お話108 トップ お話110

powered by HAIK 7.3.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional