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こころの法話集357

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法話357

解放の喜びを知る(仏のお慈悲で無げの道へ)

鯖江市中戸口町・明厳寺住職 光山善龍

感謝報恩

おかるという妙好人が”聞いてみしゃんせおいわれ聞けば、無理な教えでないわいな”と歌っています。味わいたいものです。私たちは常に釈尊のみ教えを通して信ずるという方法をわすれてはなりません。さとりの世界というものは、有にとらわれ、無にとらわれ、有無の概念にこだわっている私たちには知られるものではありません。
阿弥陀のことを”形もましまさず色もなし法性法身におなじくして”といわれてありますが、色もなく形もないと言っても何もないということでなく、有と無にとらわれた相対の分別をこえた絶対界であることをいわれたものであります。だからお浄土を直接知られるはずはありません。
仏様は本願名号をあたえて下さる、名号こそ生きた仏様として味わうべきです。仏の心はお慈悲心でありますから、この大御心をいただいて、それが私どもの心の主人となって、いろいろな方面に現れて下さる。仏の心が凡夫の心にとどいて下さったことを信心という。信心は未来成仏だけのものでなく、現世の生活の面にその功徳利益が味わわれる幸せがあります。
現世の利益とは勝手な物質的欲望を思い通りにとげられることを利益と考えるか、またそうした人間勝手な欲望に反省をあたえ、まことの生き方をするように、自覚せしめることを利益と考えるかであります。
浄土真宗の現世利益は、如来の徳のありったけをめぐみ、満ちたりた安心とよろこびを得て悪を転じて善の方向に向かいつつ、常に仏の大慈悲を実践するということにあるのではないでしょうか。
仏のお慈悲にみちびかれつつ、無碍(むげ)の道に解放されていくのであって、そうした解放の喜びを知るところに、生かされているという思いが、わき出て来るのであります。ここにありがたい、もったいない、おかげさまという感謝報恩の味の世界があるわけであります。

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