現代風の家具調モダン仏壇 仏具の通販

こころの法話集372

法話371 トップ 法話373

法話372

親鸞聖人の心(一)

宮崎・宮崎銀行頭取 井上信一

親鸞聖人の言葉とつたえられるものに「あなたが一人ぼっちの時でも、二人だと思いなさい。その一人は親鸞、私ですよ」というのがあります。
親鸞の時代は、今とくらべものにならぬ身分の上下のやかましい時代でしたので、親鸞聖人が、すべての人を兄弟と呼び、「御同行、御同朋」と呼んだことは、たいへんなことでした。
御同行というのは、人生の旅を一緒に歩くお友達というニュアンスがありますね。前日申しましたように、親鸞は、自分の心の中を見ぬいていましたから、他人の悩みや、ひねくれた人についても、人事でない共感をいだいたのだと思います。
語録であります歎異抄という本の中に、お弟子が、念仏をとなえても少しもましな気持ちになれませんとうったえた時「おまえも同じ心だったか、実は、私もそうなのだよ」と答えた有名な言葉がありますが、これが親鸞のあたたかさの秘密だと思います。つまり、一段高い所に立っているのではなく、だれとでも同じ所に並んで人生をかたるというのが、親鸞の教えだったと申せましょう。
さて「ひとりぼっちの時は、二人と思いなさい。その一人は私ですよ」というのは、よく考えると、すべての母親の心ではないでしょうか。私は、母が亡くなって、もう五十年になりますが、ますますそのように思われてなりません。

挿絵

法話371 トップ 法話373

powered by HAIK 7.3.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional