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こころの法話集377

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法話377

時を大切に

東京・善久寺住職 福島光信

その昔、中国に曇鸞(どんらん)大師というお方がおられました。親鸞聖人が七高僧の一人とあおぎ、みずからの名にその一字をいただいているほどに敬愛されたお方であります。
曇鸞大師は若くからその学識をみとめられておりましたが、ある時、重病にとりつかれました。さいわい、病は全快しましたが、学間修業を重ねていくうえに、健康がまず第一と考えられ、長生不死の法を解く、戦術をおさめようと思いたったのでした。やがて、長い旅と苦難のすえ、唐代第一といわれた唐仙(せん)人から、仙術の極義と、仙経十巻をさずけられました。
その帰り道のことです。曇鸞大師は洛陽に立ち寄られ、そこで、北インドの高僧菩提別三蔵とお会いになったのです。仏法の中にも仙経のような長生不死の本がありましょうか。曇鸞大師の問いに、三蔵は、大師に喝(かつ)とつばをはかれたということです。ただ長生きしてなんになるか、流転の迷いをはなれ、命の一瞬一瞬を真実の中にもやしていくことこそ仏法である。三蔵はそう申されたのです。
命はろうそくであり、真実は炎である。命にともる真実の火、それこそ永遠のまことであると悔悟された曇鸞大師な、その場で仙経を焼き捨ててしまわれたということです。今の命のひととき大切に生きていきたきたいものです

挿絵

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