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こころの法話集436

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法話436

未来への”旅立ち”(仏さまのお国へ帰ること)

坂井町御油田・演仙寺前住職 多田淳政

死の帰するところ

生あれば必ず死あり、これは永遠の真理であり、だれでもが認めねばならぬことですね。従って、生は死と共にあるわけです。
そうすると、死の問題を解決しないことには、安心して生きられないことになってきます。死の問題を解決することによって、本当に安心した、力強い人生を築き上げるのが、仏法の教えであります。
考えてみると、私たちは生まれようとも思わなかったのに、幸いに人間として生まれることが出来ました。また頼みもしないのに、両親の温かい手で育ててもらい、学校の先生やいろいろの人々のおかげで育てられてきました。
私たちはすべての人々から願われ、守られているのです。そして結局は仏さまの限りないお慈悲によって、過去、現在、未来にわたって守られ、導かれているのです。
従って、死は生前の終わりではなく、仏さまに導かれた未来への旅立ちであり、仏さまのお国へ帰ることであります。
人生は旅のごとしと言われていますが、旅をしていても帰るべき所がなかったら、それほど不安なことはありません。しかし、私たちは帰るべき所をもっているのです。
いつ死んでも大丈夫、大安心の気持ちで、力づよく人生を送ることの出来る私たちは、本当に幸せであり、ありがたいことであります。

挿絵

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