現代風の家具調モダン仏壇 仏具の通販

こころの法話集098

お話097 トップ お話099

お話098

限りない人間の欲望

福井市田原二丁目・法円寺住職 細江乗爾

黄金の山を受ける者?

「雑阿含」(ぞうあごん)というお経に、次のような話があります。ある時、釈尊の前に一人の悪魔が現れてこう言いました。
「釈尊、あなたは人間の苦しみを救うために、悟りを開かれ、出来ないことがないという不思議な力をそなえられた。それならばあなたの力で、あのヒマラヤの山を黄金に変えてみてはどうですか。そして、この国の貧しい人々の欲望を存分に満たし、苦しみから救ってやったらどうです」
その時釈尊は「たとえ、雪山を二倍にし、それを黄金に変えてみても、人間一人の欲望を満足させることは出来ないだろう」と答えられたそうです。このように私たち人間の欲望というものは、限りがありません。
しかも、限られた世界の中にいるということを考えますと、とても出来ようはずはないと気づかれます。また、仏教では縁起ということが説かれ、人生というものは、互いにかかわり合っている世界だと、教えられています。

お話098

もうける者があれば、損をする者がいます。また損をする者がいるから、もうける者がいるのです。もちつもたれつつの人生ですから、半分の者がもうけたら、半分の者が、それだけ犠牲になっているわけで、みんなの欲望を満足させることが出来ようはずがないのでございます。
そういうものの道理を考えますと、例えば、「気ままに生きる」ことが果たして正しいかどうか、よく分かることですが、実際にはなかなかそれを考えない人が多いようです。

お話097 トップ お話099

powered by HAIK 7.3.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional