こころの法話集172
お話172
知りたい親心の働き
大野市伏石・常興寺住職 巌教也
親指人生
あるお寺の聞法会で、私はこんなお話を聞きました。
「人間は手に五本の指を持っています。その中の四本の指は、節が二つあって、肩を並べて格好も良いのですが、一本だけ背も低く、節も一つで、あまりパッとした形ではありません。だから他の四本の指から、敬遠され隠居されされています。これが親指の姿であります。
ところが、その親指だけが出来る大事な特徴は、どの指とも腹が合うということです。親指を除く四本の指は、横に並んで平行して立っているだけで、向かい合うことは出来ません。腹と腹とを合わせて、一つになれるのは親指だけであり、そのままが親心の尊い働きなのではないでしょうか」
そんな五本の指をピンと伸ばすと、手のひらにはシワはありませんが、少し指を曲げるとシワが出来ます。その左右の手のシワをピタリと合わせて、はじめて私たち人間だけが拝むということの出来る、幸せの合掌の姿が生まれるのでございます。

ところが、その親指だけが出来る大事な特徴は、どの指とも腹が合うということです。親指を除く四本の指は、横に並んで平行して立っているだけで、向かい合うことは出来ません。腹と腹とを合わせて、一つになれるのは親指だけであり、そのままが親心の尊い働きなのではないでしょうか」
そんな五本の指をピンと伸ばすと、手のひらにはシワはありませんが、少し指を曲げるとシワが出来ます。その左右の手のシワをピタリと合わせて、はじめて私たち人間だけが拝むということの出来る、幸せの合掌の姿が生まれるのでございます。