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こころの法話集393

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法話393

待って下さる仏様(一回きりの人生歩む私達)

坂井町下兵庫・丸岡高校教諭 森瀬高明

帰るべき所はどこ?

勤めの帰りの人々は、顔色がすぐれています。バスや電車の中での会話もはずんでいますし、目も生き生きしています。朝通勤時の嫌悪にみちた緊張した表情に比べると大きな違いです。なぜでしょう。答えは言うまでもありません。私たちの前途には温かい家庭が待っているからです。帰りの道の一歩一歩が、家族との温かいふれあいに近づくからです。
私は何十回となく春、夏、秋、冬を迎えて来ましたが、一年中の景色の中で、秋が最も印象的です。氷雨にたたかれながら、紅葉真っ盛りの山路を歩むと、胸の奥底に「生きる者」のはかなさがしみ通ってきます。
秋はやがて迎える終末の冬を目前にしながら、こし方を顧みる曲がり角の季節なのです。この秋を胸いっぱいに味わいながら、帰るべき所を目ざして急ぐ。くり返すことのない一回きりの人生を私たちは歩んでいます。そして最終的には「帰るべき所」へ帰らなければならないのです。
ある宗教団体の本部へ参けいしますと、そこには大きな字で「お帰りなさい」と書いてあります。これは大変すばらしいことですね。信者たちはみな親様のもとに帰って来たのですから。
念仏を喜ぶ人は、阿弥陀仏のもとへいつかは帰ります。私たちは悠久の昔から、ツルのように首を長くして待っていて下さるみ仏様のもとへ、いつかは必ず帰ります。生き生きと目を輝かせ、なごやかな顔色で、帰らせて頂くのです。

挿絵

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