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こころの法話集415

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法話415

生きることに全力(煩悩の中に一筋の光明)

坂井町御油田・演仙寺住職 多田文樹

今という瞬間に目を向けて

「今、あなたは幸せですか」と尋ねられて、素直に「はい」と答えられる人は、何人いるだろうか。
「今はこんな問題がありましてね、それさえ片付けば幸せと言えるんですが」と、口ごもる人も多いことだろう。
しかし、一つ片付けばまた別の問題が起きてきて、なかなか気の安まる時はないようです。「試験が終われば」、「田んぼが済めば」楽になるというならまだしも、中には「おばばが早よ死んでくれれば、家の中がうまくゆくのに」という物騒なものまであるようです。
心の持ち方一つで、幸せになれるとは申しませんが、幸せを先のこととし、いつまでもそれを追い求めていても、決して幸せは、振り向いてくれないでしょう。
今幸せでないなら、いつ幸せになれるというのでしょうか。今、今、今をいかに生きるかに、力を注ぐべきではないか。
親鸞聖人が、現生正定聚(げんしょうしょうじょうじゅ)と言われたのは、お浄土に生まれるまでの道ゆきにこそ、生きる意味を見いだされたものでありましょう。
煩悩うずまくまっただ中に、一筋の光明がさし貫かれていることを、感じ取られたその瞬間、瞬間が、喜びの念仏となってはじき出されているのです。
かけがえのない今という瞬間に、もっと目を向けたいものです。

挿絵

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