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こころの法話集435

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法話435

一日一日を大切に(今日の”生命”に喜びを)

坂井町御油田・演仙寺前住職 多田淳政

死を縁として

生まれてきた以上は、必ず死なねばならぬ。何がまちがっても、これだけは決してまちがわない真実であります。
そして、生まれることや生きることはありがたいことですが、死ぬることは一番いやなことです。その一番いやなことが必ずやってくる。まことに皮肉なことですね。
しかも死ということには一つの特徴があります。それはいつ来るかわからぬこと、予測が出来ないということです。九十歳、百歳までも生きられるかもわからず、あすにも死ぬかもわかりません。全く老少不定ですね。
そうすると、今日一日がまことに大切です。人間として一日一日を大切に大切に生きること。そして今日一日の生命があることに大きな喜びを覚えること、それこそ人間に生まれてきた一番の意義でありましょう。
ドイツの哲学者のカントは、その八十年の生涯を終える時、エス・イスト・グート。よかったなあ、と言って亡くなったそうであります。それは自己の哲学を完成して、生命を終わることの出来た偉大な哲人の感懐でありましょう。
私たち凡人にはそのような立派な仕事は出来ません。しかし一日一日を大切に生きることによって、たとえいつ死んでも、よかったな、ありがたかったなと感ずることが出来たら、どんなに幸せでありましょう。

挿絵

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