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こころの法話集150

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お話150

自分信じ両親らしく

福井市田原二丁目・法円寺住職 細江乗爾

よき時代の光と影

老人めいた言い方ではございますが、私ぐらいの年のものにとっては、本当に、「いい世の中になったなあ」と、つくづく思うものです。経済の高度成長のおかげは、私のような地方寺院の住職にもそんな思いをもたらしてくれます。どこの家でも、立派な家を新築したり、改築して、子供部屋から老人部屋、夫婦の部屋まで出来ている家もあることでしょう。ところが、その結果、一日中、口をきかない親子の関係が生まれたり、年寄りが話し相手をしながらの、子や孫たちへの地方の歴史や昔話、伝説を伝えるということが少なくなったように思えます。立派な台所は出来ましたけれど、母親の心の込もった料理は姿を消したと言えましょう。それどころか、年に一度か二度の遠足のお弁当さえ、出来あいのものを買って来て持たせる母親がいたり、主人や子供に朝食を食べさせないで朝寝をしている母親もいるとか言われています。父親もまた、その後ろ姿を通して、たくましく人生を生きることを伝えてくれなくなってしまったようです。親として大した意見を述べるでもなく、生きがいの何たるかを教えてくれることもありません。

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また、自信をもってしかることさえ出来ず、休みの日は、ただごろごろしているだけの、くたびれた男にすぎない父親、実に影が薄いようです。子供にとって両親の生き方は一番身近な人生の師であるはずです。仏語に「自らを灯とし、法を灯とせよ」とあります。ここで、じっと自分を自分たらしめてくださる「力」を見つめて見ましょう。

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