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こころの法話集262

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お話262

仏の世界に目標定め

大野市錦町・善導寺副住職 大門俊正

この二十一日は春のお彼岸のお中日にあたります。春と秋、一年に二度お彼岸という仏事があちこちのお寺で勤められますが、彼岸とはかの岸、悟りの世界、きよらかな国、理想の世界のことです。
その反対の世界が「此岸」すなわちこの岸、いま私たちのすむ迷いの世界のことです。そういう迷いを離れて早く心安らかな悟りの世界に生まれたという願いをおこし、それぞれの身にかなった仏道修業に励むのがこのお彼岸という行事なのです。
しかし、皆さん、ちょっと考えてみてください。迷いのない、すなわち悟りの世界があるということを知っていればこそ、今私は煩悩多き迷いの凡夫だということが言えるのでないでしょうか。
わかりやすいたとえで言えば、犬や猫には迷いも煩悩もありはしません。ただえさがもらえればそれで満足しています。そりゃ、犬や猫に聞いてみれば、もっとうまいえさが欲しいとか、病気やけがをすればつらいとか、言い分はあるかもしれませんが、もっとマシ
なものになりたい、犬や猫以上のものになりたいと考えているとはとても思えません。
その反対に人間あ、ある一定の年ともなると、また若くとも精神的に発達した人は「私はこれ何のために生きているのか。人間として何を目指して生きているのか。ただ食べるだけ、欲望を満足させるだけで一生を終えてもよいのか・・」という疑問がおきてきます。ただおもしろおかしく愉快に暮らすことだけが人生の目的ではない。何かもっと人間としての喜び、幸せがあるはずだと気づくことが大切なのです。

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そういう自分自身の心の内なる願いに目覚めることが彼岸、仏の世界、悟りへの第一歩なのです。目指す世界、目標を仏の世界としっかりと定めて、そこに生まれるためのお念仏の日暮らしをさせていただくことこそ、真に心やすらかな喜びの一生となるのです。

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