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こころの法話集263

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お話263

後生の一大事気付く

芦原町轟木・浄光寺副住職 高木正之

先日の大雪で、玄関の前にあった松が根本から折れてしまいました。斜めに曲がって、なかなか風情のある松でした。後日、雪が少なくなってから、ほおって置くわけにもいかず、倒れた木を少しずつ切って片付けました。木を切ってみると、木のシンはがらがらでした。
見た目には立派な松のように見えましたが、木のシンはいつの間にか、むしまばれて空っぽになってしまっていたのです。これでは雪の重みで、折れるのも無理はありません。この松を見た時、なぜか感じさせられるものがありました。「年を取ると、気はあせれども体が思うように動かない」と言うことをよく耳にします。町内の運動会に、実年と呼ばれる年代の人で、若い時のつもりで走って、足がもつれて転んでケガをしたと聞きました。
自分ではいつまでも若いつもりでいますが、やはりいつのまにやら老いていくのです。そして心の中にも、ふと冷たい風が吹き抜けることもあります。しかし、ともすれば、それに気づかずに、こんなことを言う人がいます。「仏さまの話を聞くのは、まだまだ早すぎる。もう少し年を取ってから」と。

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いつか、いつかと思っているうちに、いつの間にか折れた松のように心まで、空っぽになって本当の大切なものまで、見失ってしまいます。蓮如上人さまが御文章の中でおっしゃっているように、早く後生の一大事に気付くことが大切なのです。いつか、いつかと思っていると、ある日ポッキリ折れるかもしれません。

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