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こころの法話集320

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法話320

薬味入った人生を(それぞれの持ち味生かし)

大野市伏石・常興寺住職 巌教也

後味ということ

あるお寺の掲示板で、私はこんな言葉に出あいました。それは…
「酒のさかなはからいものが多いでしょう。
人生もからい味を経験すると、酒の味が分かるんですよ」と。
人それぞれに、持ち味のある人生です。それと同じように、酒にもまたシブサ・カラサ・アマサ・ニガサ・スッパサの、五つの味があるといいます。その味の程よく調和しているのが、良い酒だということですか…。
涅槃(ねはん)経というお経の中に、牛乳を精製する過程において、最高の味である醍醐(だいご)味にたとえて「最上の仏もまたこれに同じ」と、教えられています。
でも、サトウは甘いもの、サンショウはからいものと、どれだけすっぱく説明しても、やはり自分の舌で味わってみなければ、その本当の味は分からないと思います。
ですから私たちも、人それぞれの持ち味を生かしながら、最後は後味のよい人生を歩みたいものだなあと、しみじみと思うことでございます。

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小説家の源氏鶏太さんは、「ユーモアとは人生の薬味である。同じソバを食べるにしても、そこに薬味を入れたのと入れないのでは、味に雲泥の差がある。薬味の入っていない人生では、味わいがうすい」
といっていられますが、これもまた、味の深い言葉だと思います。

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