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こころの法話集129

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お話129

仏の力得て衆生に益

春江町千歩寺・順教寺前住職 中臣徳恵

浄土への旅

昭和六十年の歌のお題は旅でありました。旅人、旅心、旅行、旅立ち。いろいろの山や里をめぐりて、あるいは海外へ旅することは、まことに楽しい喜びであります。今年の勅題の選をうけた。
転勤をも 旅とおもえば
たのしみに さりげなく
母はいいて従う
また、旅遠くルンビニの野に行き暮れて橋のたもとに、蛍飛ぶ見し
本当に同感の至りであります。私は思う。人生においての生活を終えた永遠の心のふるさと浄土の世界へ転入することは、旅であると。旅は目的地へ行って、また元の居住地へ戻るのです。本願力回向のお念仏の功徳によって、弥陀の浄土へ往生するとき、即時に仏の力用によって、還(かえ)ってこの煩悩の世界を利益するのであります。
私はある方を追悼して、こんな歌を作りました。
長らえて尊き命保ち得て
弥陀の浄土へ旅をされたりまた「生かされて尊き命南無阿弥陀仏の浄土へ旅は近ずく」 さらに「真実の報土の仏と成られてはただちに還り大悲伝普化」と。

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往生することは、往(い)き切りではない。安楽浄土にとどまらず、ただちに戻って五濁世界の衆生を利益するのであります。
旅のごとく、ただちに戻って来ることの出来る浄土への旅と信じています。「名をよべばここに居ますと南無阿弥陀仏となりてあなたを護る」と。一昨年亡くなった妻は、仏と成って常に私の心に還って来ています。

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