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こころの法話集143

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お話143

先人の苦労をしのぶ

福井市松本四丁目・千福寺副住職 高務哲量

薩摩のかくれ念仏(上)

先日、初春の鹿児島県内各地に残る、かくれ念仏の遺跡を訪ねてご門徒の方々と旅して来ました。かくれ念仏といっても、北陸の方々には耳慣れない言葉でしょう。同じ阿弥陀如来を親と仰ぎ、同信のお念仏に生かされる私たちにも、江戸時代全般にわたり薩摩藩が徹底的な真宗弾圧を行った事実、それに耐えてお念仏のみ教えを喜び伝えんがために、ひそかに講組織を作り、聞法のためのかくれ念仏洞を県内各地に掘り、明治九年の信教の自由の発布の時まで約三百年にわたり、法灯を守り続けた真宗のお同行があったことは意外と知られておりません。
弾圧に伴う拷(ごう)問、刑罰による殉教悲話も鹿児島県各地に伝えられておりますが、参加された皆さんもその実態の一端を実際に見、聞くにつけ、びっくりするやら感動されることの連続でした。はりつけ、石抱かせ、逆さづり、斬首等の拷問に耐え、お念仏を伝えられた私たちの先人のご苦労がしのばれる有意義な旅でありました。

お話143

都城市の安楽寺。この寺ではご住職の熱のこもった弾圧の歴史と、それにまつわる殉教悲話のお話。それと自ら製作されたスライド、「血染めの念仏」を見せて頂きました。この寺の近ぐに刑場跡、それに田島かくれ念仏洞が史跡として保存されてあります。安楽寺境内には刑場跡地から発見された拷問用の抱き石が置かれてありました。また田島かくれ念仏洞の記念碑に次の歌が刻まれてありました。
念仏はいのちなり
念仏はまことなり
血吹き涙あふるる暗き世に
わが無碍光は
されどその力にては
消えざりき

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