こころの法話集289
お話289
念仏の心、日常に感謝
春江町千歩寺・願教寺前住職 中臣徳恵
あなたはお元気ですか、はい、おかげさまと言いますね。元気ということは、大体、達者、体が丈夫で、病気もせずに、日暮しているとのことでしょう。
もうすこし元気という場合を考えるのに、体とともに心も乱れない、すなわち心の達者、心も体といっしょに健康、いわゆる「健体康心」のことです。
さて、この体も心も健康、元気ということは、そのバックには宇宙における自然の「気」を受けているからです。太陽、空気の中の酸素、そして水、この三要素のおかげで生かされています。
そのほか、多くの“いのち”ある生物を食べて、それらの気が私どもに与えられているからです。すなわちこれらの“他力”、大きな気が、私どもの生きる力となっています。
毎日の生活に「勇気」をもって、元気よく働かれます。ことに心の場合は、くよくよしたり、心配したり、次々と出る、煩悩、このあさましい悩みの心が、親鸞さまがお釈迦さまの教えのポイントを“正信念仏”だ
とうけとられて、私どもに教えてくださいました。
私どもは常にこのお念仏のお心をいただいて、日暮しするとき、このお念仏の気が、私の生かされる元気となります。常にお念仏の日暮しする時、教も元気でと感謝しながら進ませてもらわれるのであります。